生産牧場の飼育管理
肉骨粉を使った飼料は-切使用していません
北海道産牛肉は、BSEの原因とされる肉骨粉を使った飼料の使用を全面禁止する以外にも、様々なかたちで飼料の安全確認ができる体制を整えています。飼料の製造・販売者に対しては、エサの混入随止や飼料成分などの表示を義務づける-方、農家に対しても、肉骨粉に限らず、すべての動物性飼料の使用を禁止し、飼料内容の確認や指導を行うよう北海道独自の明確な指針を設けて規制しています。
肉骨粉って何?
肉骨紛とは、牛や豚、鶏などの家畜を処理(と畜・解体)した時に必ず発生する食用にない部分(食べられない内臓や骨、肉片などで「畜産残渣(ちくさんざんさ)」とも言います)を加熱処理、圧縮乾燥して粉砕したものです。肉骨粉は、タンパク質やリン分を豊富に含んでいることから、今までは牛以外の家畜のエサ(飼料)の原料やペットフードの原料、有機肥料の原料などに利用されてきました。
出荷前の安全管理
全頭検査を実施した上で、出荷しています.
解体前に生体検査を実施します.
牧場から出荷された後は保健所が、牛の健康状態の臨床検査のチェックを行います。さらに、解体する前に病気の有無を調べ、食肉に不的確な牛はと殺を禁止するなど、牛の処理にあたっては、専門スタッフが徹底した衛生処理検査を行っています。
万が-BSE陽性の牛が発見されても、市場に出荷さねることほ絶対ありません。
と畜場では、食肉処理を行うすべての牛について、厳格な検査を実施し、感染が認められた牛については、すべて焼却しています。ですから、BSEに感染している疑いのある食肉が、市場に出回ることは一切ありません.また確認検査の結果は、すみやかに公表しています。
HACCPを核とした万全の衛生管理システム。
北海道産牛がと畜処理される北海道畜産公社の事業所では、HACCP(ハセツプ)方式による衛生管理システムが導入されています.HACCPとは、各段階で危害の原因と成り得る全てのものを特定し(危害評価;HA)、その発生を防止するための管理手続き(重要管理点;CCP)を定めることです.これを徹底的に管理・実行することで、出荷前の安全性をきちんと立証できる体制が整っています。
スクリーニング検査(エライザ法)
スクリーニング検査(エライザ法)は、ふるいわけのための検査です。
ただし、この検査は手順の微妙な逢いや、温度・湿度の状況にも敏感に反応するため、1回の検査で陽性が出た場合、再検査を行い、その結果をスクリーニング検査(エライザ法)の判定とします。
確認検査(ウェスタンプロット法)
スクリーニング検査(エライザ法)で陽性の疑いがあると判定された検体は、牛海綿状脳症(BSE)を直接確認できるウェスタンプロット法で正しく判定します。同時に、病理組織検査、免疫組織検査も行います
BSE(牛海綿状脳症)の基礎知識
BSE発生の原因
『異常プリオン』というタンパク質と考えてられます。『正常プリオン』というタンパク質は、ほ乳類の体内に普通に存在しています。しかし、立体構造が異なる『異常プリオン』が脳の中に蓄積すると、神経細胞を破壊して、BSEの症状があらわれるといわれています。この『異常プリオン』は、BSEに感染した牛の脳、脊椎などを含んだ肉骨粉を食べさせない限り発生しません。
BSEは人に感染するの?
BSEの牛を触っても、空気を伝わっても、人には感染することはありません。人間にもクロイツフェルト・ヤコブ病のように、脳が海綿状になる病気がありますが、そのうち変異型クロイツフェルト・ヤコブ病がBSEとの関連を指摘されています。イギリスでは、これまでに100名余りの発症が確認されていますが、これは危険部位である脳などを習慣的に食べていたことが原因ではないかとみられています。なお、日本での変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発症例はありません。
お肉は食ペても安全なの?
お店でうられているのはすべて検査済みの安全なものです。現在店頭で飯売されている道産牛肉は、-頭一頭すペてBSE検査を行い、感染していないことが確認されたものだけです。またOlE(園際獣疫事務局)の基準では、BSEに感染した牛の特定危険部位として指定されている部分を含まないものは、異常フリオンは蓄積しないので、食べても安全とされています.